ロボット間で無線通信をしたいが、マイコンで通信を扱うプログラムを作るのは難しそう。
という場合は、センサーの値を無線で共有することができます。
センサー値を共有すると、もう1台のロボットに付いているセンサーを見ることができるので、
例えばサッカーでボールの光を強く受光している1台がボールに近いので攻撃に回る
といったチームプレイができるようになります。
この方法ならセンサーを読んで制御する今までのプログラムの作り方でロボットを制御できます。
構成は、無線モニター基板WR03と無線モジュール基板WR06と無線通信モジュールをそれぞれのロボットに取り付け センサー電圧信号を入出力します。
WR06R
WR03M
WR03L
WR03Mは電源4∼5V用、WR03Lは電源3.3V用です。
◆改良のため基板や部品の形状が変わることがあります
無線通信にはロボカップジュニアで機体間通信での使用が許可されている Bluetooth規格 クラス2を用います。 これで無線通信を理解していくとマイコンで通信を扱うプログラムに発展することができます。
超音波距離センサなどの電圧信号ではないセンサやI2Cデジタル信号の場合は マイコン間通信で扱います。
下から、無線モニター基板、無線モジュール基板、無線通信モジュール の順に重ね合わせます。
ロボットのセンサーとコントローラーとの間を中継する形で配線して、電源とセンサー信号をWR03L/Mに入力します。
中継ができるように内部で並列につながっている2端子で1組になっています。
WR06Rからの出力信号をコントローラーのセンサ入力に配線します。
初めはこの下の「キットの組み立て」→「2台のロボットでセンサ間通信を確認」を見て始めてください。
組み込み方に合わせて、各基板の信号端子には、電線を直接はんだづけするか、 取り付け場所に合う 2.5mmまたは2.54mmピッチのコネクタを付けてください。 コネクタは製品に含みません。
2つのセンサのアナログ信号を合成して1つの信号にする回路もあります。
関連する2つのセンサ信号をまとめることができます。
電圧加算回路 WR01A
電圧減算回路 WR01D
最大最小電圧回路 WR01M
上下の基板をずれて差し込む事故を防止するには ねじ穴を利用して位置決めピンをつける方法があります。
WR03L/M,WR06Rの組み立て手順です。 WR07Rの組み立て説明も参考にしてください。
必要な工具類説明書の部品表に対応させて部品を置いて部品を確かめる。
説明書を見ながら部品をはんだづけしていきます。
背の低い部品からはんだづけしていく。
参考資料»はんだづけをうまくするには
まちがいの多くの原因は「思い込み」です。少し休憩をして、作った物と
部品表・回路図・このHPの説明文 をもう一度見くらべましょう。
資料は十分に正確であるように書いていますが、
もし資料に不備やわかりにくい点があればお知らせください。以後改善します。
無線通信モジュールを付ける前に、ロボットとセンサーケーブルでつないで電源を供給し
WR06R基板上のテストポイント[GND][VCC]間の電圧が約3.3Vになっていることを確かめる。
センサーケーブルでつなぐのは WR03L/M,WR06R P1∼P4 どれでもよい。
電源を切り、無線通信モジュールを向きに注意して差し込みます。
無線表示器WR07Rがある場合は、組み立て後のロボット搭載側無線接続確認ができます。
WR03L/Mの機能設定で、1台を「センサ間通信 親機」に、他の1台を「センサ間通信 子機」に設定します。
それぞれのロボットのWR03L/Mセンサ入力にセンサーをつなぎます。
また、WR06Rアナログ出力をコントローラのセンサー入力につなぎます。
それぞれのロボットでセンサーモニターができるようにします。
電源を入れてしばらくすると無線で接続され、接続LEDが点灯します。
センサーをモニターすると互いにもう一方の機体のセンサー値が見えることを確かめます。
WR03L/Mを「センサ間通信 子機」に設定します。 WR07Rの機能設定を「センサ間通信 模擬親機」に設定します。
ロボット側のWR06Rアナログ出力2本をそれぞれWR03L/Mセンサ入力2本に折り返し接続します。 WR03L/M,WR06Rに電源を供給するため空いた端子にロボットからセンサーケーブルをつなぎます。
電源を入れてしばらくすると無線で接続され、接続LEDが点灯します。
表示器から送った信号がロボットから返信されるため
送信値が変化すると受信値も変化することを確かめます。
表示器の表示内容については表示器付属の説明書を見てください。
使い方に合わせて、説明書を見て機能設定スイッチを設定して使ってください。