WS11Cは、ロボカップジュニア・レスキュー競技の緑色マーカーなど、
緑色と赤色を検出するための反射光センサです。
反射光の緑色と赤色の程度を示す色差信号と、
白黒を判定するための光量信号の
2つの信号を出力するため二役をこなします。
WS11C
◆改良のため基板や部品の形状が変わることがあります
WS07Cと機能は同じです。 WS11Cは基板と垂直方向に光を出す構造に限定して基板を小さくしました。
動作時の写真。
組み込み方に合わせて、各接続端子には、電線を直接はんだづけするか、 取り付け場所に合う 2.5mmまたは2.54mmピッチのコネクタを付けてください。 コネクタは製品に含みません。
緑色の物が緑に見えるのは、緑の光をよく反射し、その他の色(赤・青)を吸収するからです。 このように光の色の違いにより反射しやすいかどうかを調べると色を判定できます。
光源のLEDが発する光は、1200Hzで緑と赤を交互に点滅させます。
点滅周波数は出荷時期により変わることがあります。
受光器の可視光フォトトランジスタは、反射して来る光の強さを電流に変換します。
フォトトランジスタは色の違いがわかりませんが、その時に発光している色はわかるので、
緑と赤の反射光の強さを分けることができます。
緑と赤の反射光の強さの差をとった信号は色を判定するための信号としてP1から出力します。
また、反射光の強さの平均を白黒を判定するための信号としてP2から出力します。
P1出力は色のない反射のとき電源電圧のほぼ½です。緑の反射で電圧が高く、赤の反射で電圧が低くなります。 色の純度が高いほど大きく変化します。この変化を調べることによって色を判定します。
P2出力は反射のない状態でほぼ0Vです。反射光が強くなると出力電圧は大きくなります。 P2出力は白黒の判定に使えますのでライントレースに利用できます。
WS11Cは点滅発光していますので、別のWS11C,WS07Cの照射範囲が重なると 他方の点滅光の影響で正しく働きません。2個以上を使うときは照射範囲が重ならないようにしてください。
P1出力は2色の差ですので、周囲の白色光の影響を受けにくくなっています。
P2出力は明るさなので周囲の光の影響を受けます。
取り付けは受光素子や反射範囲に周囲からの光が当たりにくい構造を考えてください。
ロボットを使う技術教育の中で、電子回路や電子工作の教材にご利用ください。
色を理解するために役立ちます。
適度な部品点数ですので、はんだづけを含む基板製作の材料にも適します。また実用的です。
発光素子、受光素子が基板上にあり、信号を観測できます。 パルス発光させていますので、観測にはオシロスコープが適しています。 最近低価格で手に入る低速のオシロでも十分観測できます。 LEDにかかる電圧を見たり、受光電圧を見て、 反射があるときとないとき、懐中電灯などの光を当てた時の振る舞いを観測すれば回路の理解が深まります。